【徹底解説】戦略系コンサルティングの特徴とは
- 02.出航編 コンサルティング業界を知る
- 2023.5.24
♯戦略系 ♯コンサル ♯戦略コンサルティング
目次
はじめに
皆さんこんにちは!
戦略系コンサルティングとはどのような仕事で、どんな人が働いているのかを特集しました。
皆さんの中には
・戦コンという言葉は聞いたことがあるけど、何をしているかは分か
らない
・普通のコンサルティングと戦略コンサルティングって何が違うの?
・戦略コンサルタントの仕事は激務なイメージがあるけど実際どうな
のか?
のような悩みや不安を持っている方が多いのではないでしょうか?
そんな皆さんは必見です!
この記事ではそんな不安や疑問を、現役コンサルタントの目線からお答えします!
戦略コンサルティングについて
戦略コンサルティングとは?
戦略コンサルティング(戦コン)とは、企業が抱える経営やマネジメントの課題に対し、戦略を策定して解決へ導く仕事です。
その具体的な業務内容は、一般的な経営戦略の策定はもちろん、新規事業戦略やマーケティング戦略の立案、バックオフィスの改善など、より個別専門的な分野まで、その領域は非常に多岐にわたります。
また、企業のM&Aに関する領域もあり、企業価値を算出して買収の支援をする仕事もします。
そして、競争が激化する昨今、戦略の提案にとどまらず、実行までサポートする戦略コンサルファームも増加しています。
近年ではデジタル領域の業務にも対応し始めました。加速するDX化の波は戦略コンサルの世界でも例外ではなく、デジタル技術を活用した業務改善や新たなビジネスモデルを創出する動きが活発になっています。このようなデジタル戦略に携わるコンサルタントの需要も増加していると言えるでしょう。
総合コンサティングとの違いとは
戦略コンサルティングと総合コンサルティングの違いは大きく2つあります。下記の表をご覧ください。
戦略コンサルティング | 総合コンサルティング | |
---|---|---|
事業 領域 |
| 経営課題の発見から、調査・分析・実行するまでの一連の流れ |
顧客 | 担当部長など経営陣を対象(企業の経営幹部) | 中小〜中堅の経営幹部、大企業の中堅クラス |
具体的にどのように仕事をしてくのか
特徴として、短期間かつ少人数のプロジェクト制を採用しているファームが多くあります。そのチームでクライアントと相談しながら、仮説構築→仮説検証→分析といったサイクルを繰り返していきます。
どのようなファームがあるか
外資系の戦略コンサルティングファームには、ボストンコンサルティンググループや、マッキンゼー・アンド・カンパニー、PwCコンサルティングストラテジーがあります。
日系の戦略コンサルティングファームには、ドリームインキュベータや経営共創基盤などがあります。
戦略コンサルティングの特徴
戦略コンサルのやりがい
戦略コンサルタントのやりがいとしては
・上流領域・視点で経験を積める
・経営課題を解決する満足感を得られる
・幅広い経験を持つコンサルタントとともに働ける
などが挙げられます。
戦略コンサルタントは企業経営を左右する課題解決に取り組み、論理的思考力や発想力を駆使しコンサルティングを提供するため、一つの案件で高度な経験を積むことができる魅力があります。
また、クライアントと一丸となって経営課題を解決できた時には、大きな達成感を得ることができます。
また、戦略コンサルタントはチームで動くことが多いので、各分野のスペシャリストや案件ごとに異なる幅広い経験を持つコンサルタントと組み一緒に仕事をすることができます。
このような刺激を受けながら成長できることに対しても、やりがいが生まれます。
戦略コンサルは激務?その実態とは
戦略コンサルの実態
・多忙な時期がある≒激務である
・常に学び続ける必要がある
・企業経営を左右することの大きなプレッシャー
戦略コンサルとはやりがいがある分、厳しいとも言われます。
なぜならクライアントとの契約期間内で専門性が高くハイレベルなパフォーマンスを求められるためです。
休日を勉強期間に充てるコンサルタントも多くいるのもまた事実であり、勉強嫌いの人には厳しいかもしれません。
また、戦略コンサルタントの提案はその企業の経営戦略という重大なパートを担うものです。
戦略コンサルタントの提案はその企業の経営戦略の一部となるため、企業にとって非常にインパクトの大きな物になります。
したがって、課題を解決できなかった場合、顧客である企業様にとってもコンサルタントにとっても大きな損失になってしまうといった大きなプレッシャーがかかる厳しさもあるのです。
戦略コンサルタントについて
向いている人
コンサルタントに向いてる人とは以下の要素がある人です。
・高い職業倫理感とやり抜く強い責任感をもてる人
・高い論理的思考能力がある人
・体力がある人
・計画的な人
高い職業倫理感とやり抜く強い責任感をもてる人
戦略コンサルタントの立てる経営戦略には社運がかかっており、年齢や経験年数にかかわらずクライアントの期待を超える成果・価値を生み出すことが求められます。
そのため高い職業倫理感とやり抜く強い責任感をもてる人、いわゆるプロフェッショナルマインドを保ち続ける必要があるのです。
高い論理的思考能力がある人
よく「地頭力」の高い人が戦略コンサルタントに適していると言われますが、コンサルタントで活躍するためには事実(ファクト)を捉えてその事実を踏まえた分析・考察をする力があることが重要です。
体力がある人
またロジカルシンキングを業務経験で磨くだけではなく、知識をインプットし続ける、学び続けるといった姿勢も必要です。
時には膨大な量の本を読まなければなりません。また推論から仮説立てをおこない、データを収集・分析後、検証するプロセスをコツコツとやり遂げるには体力が必要です。
計画的な人
限られた時間内で最適な提案を生み出すには、時間や労力の配分を自律的に管理して状況に適応できる人が向いています。
必要な資格・スキル・資質
資格
大前提、戦略コンサルタントに必須の資格はありません。
ですが資格があればスキルが客観的に判断できるため、コンサルタントとして重要な信用度が向上します。
資格の例としては
・中小企業診断士
・MBA
・公認会計士
などがあげられます。
スキル
■論理的思考力(ロジカルシンキング)
戦略コンサルタントには、クライアントが抱えている経営課題の解決に取り組むため、高い論理的思考力が必須です。業務経験での具体的な調査方法や、分析に用いたフレームワークなどを明確にすることで、ロジカルシンキングのスキルやレベルが採用担当者へ伝わりやすくなります。
■ヒアリング力と提案力
顧客へのヒアリングやプレゼンの場面を多く経験しているなら、さらにアピールしても良いでしょう。
■コミュニケーション能力
戦略コンサルタントに限らず、コンサルタントは採用の際、コミュニケーション能力が評価されやすい傾向にあります。
プロジェクトチームを組んで業務を行うため、チームメンバーとの円滑なコミュニケーションが求められるためです。
人を巻き込める人間的魅力といったポテンシャルも重視されます。
資質
ロジカルシンキングをベースに、ビジネスで用いられる分析や問題解決のフレームワークを一通り知っておくと仕事を進める上で役立つでしょう。
キャリアプラン
戦略コンサルタントの場合、「同じファームにてマネジメント層まで昇進する」「起業する」「別のファームへ転職する」「他職種に転職する」などいくつかのパターンがあります。
社内でのキャリアプラン
コンサルティングファームでのキャリアの流れは一般的にスタートはアナリスト⇒2〜4年でコンサルタントへ昇進⇒コンサルタントの経験を積むと、同じコンサルティングファーム内でマネージャー、パートナーなどの役職にキャリアアップします。
アナリスト(ジュニア/シニア) ※新卒もしくは実務経験が少ない中途採用者の多くは、このポジションからキャリアがスタート |
コンサルタントの基本スキルの習得を目指す |
---|---|
コンサルタント、アソシエイト (シニア) |
クライアントの課題解決のため、自己の能力を発揮するだけでなく、チームワークに基づいたプロジェクトへの貢献が求められる |
プロジェクトマネジャー、 プロジェクトリーダー |
クライアントが抱える課題を正しく把握した上で論点やフレームワークを整理し、提案に至るまでのプロセスの責任を負う さらにクライアントとの折衝、予算管理に加え、プロジェクトメンバーへの仕事の割り振りや教育にも携わる |
プリンシパル(ディレクター) |
複数のプロジェクトを俯瞰しながら、プロジェクトが進むべき方向性を見極め、プロジェクトメンバーを効果的に動かすことが求められる |
パートナー (マネージングディレクター) |
コンサルティングファームの経営全般に責任を負う立場 経営陣のひとりとしてファームの持続的な成長を担う |
社外でのキャリアプラン
■金融機関
プライベート・エクイティファンド、ベンチャーキャピタル、投資銀行など
■事業会社
外資系企業の経営幹部、日系企業の経営企画、事業企画部門、PE投資先の経営人材など
■コンサルティングファーム
戦略系、財務系、人事系、業務系、ブランド系、IT系、シンクタンク系など
■起業・スタートアップ
スタートアップ起業、コンサルティングファーム起業、ベンチャー参謀など
■教育・公共部門
国内外の大学、大学院講師・教授、または国際機関やNGO関連、議員など
戦略系コンサルティングファーム出身者となると、その経営課題に向き合った経験から、経営者の参謀役や将来の経営幹部候補生として、事業会社の経営企画部門やマーケティング部門などをセカンドキャリアに選ぶ場合も多いです。
さらにシニアクラス経験者などは、外資系企業の日本法人トップ、PE投資先のプロ経営者としてのセカンドキャリアを歩む人も多くいます。
また最近は起業家としてのキャリアやベンチャーの参謀に飛び込むなど新たなキャリア像も出てきています。
それ以外にも公共部門、教育機関、別のコンサルティングファームへの転職、コンサルタントとして独立するなどその特殊な経験から多種多様なキャリアを歩めます。
おわりに
皆さん、いかがだったでしょうか?
戦略コンサルタントはビジネスの世界では欠かせない存在であります。
そんな戦略コンサルの仕事について少しでも理解していただければ幸いです。
今後もコンサルティングに関する情報を発信していきますのでぜひご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!