船井総研が手掛けるECマーケティング|社員インタビュー
- 03.内海編 船井総合研究所を知る
- 2022.4.13
#ECマーケティング #社員インタビュー #DXコンサルティング
皆さんこんにちは!
いつもリクシップをご覧いただきありがとうございます。
本日は、「船井総研のECマーケティング」について船井総研の船井総研の現役コンサルタントの方にインタビューを行いました。
インタビュー
第三経営支援本部 ECグループ シニアコンサルタント
日坂大起さん
目次
Q1. そもそもDXって何ですか。
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略ですが、色々な意味が含まれており非常に広い概念です。
簡単にいうと「業態を変える」こと、つまり会社のあり方を変革するための支援をしており、抜本的に物事を変える、業績を大きく変えるといった意味合いです。
Q2. 日坂さんはどんなDX支援を行っているのでしょうか。
私がメインに行っている支援は、EC(電子商取引)をメインとした新たな商売への切り替えです。
クライアント企業が行っている商売において、デジタルでのタッチポイント(接点)をいかに増やすかを進めています。
お客さんとの出会い方を含めた部分をすべてデジタル化し、お店のレジでお金のやり取りをするのではなく、Eコマースという部分で売上を上げることに注力しています。
「顧客管理をどうするの?」という部分も勿論重要ですが、特に営業DX、業績を上げていくためにどうDXをしていくか?というところをメインに行っています。
私の場合は、着物屋さんを担当していますが、着物屋さんに対し皆さん古くさいイメージを持っているかもしれません。
着物業界では、紙で顧客管理をしていたり、お客様に対し営業力の強いスタッフさんが勢いで営業をかけて売りつけたりすることが常態化しています。
しかし私の担当するクライアントはそのようなことはなく、むしろ積極的にDXを取り入れています。
事前にお客様にデジタル媒体でお好みの商品やデザインのテイストを全てヒアリングし、ご来店いただいたらまずは接客動画を見てもらいます。
その中でフィッティングをどうするか決めたり、また事前の診断で明らかになったおすすめの商品を伝えます。
さらに、お客様とのやり取りは全部デジタルデータで残っているのでカルテ・来店履歴を紙で書かずとも全部のデータがデジタルの記録として保管されているという徹底的なDXです。
最終的にスタッフさんはフィッティング自体はアナログで行うのですが、クロージング作業はすべてiPadを片手にお客様に提案して売ることができます。
優秀な営業マンがいないと商売できなかったのが、DXを進めたことによりお客様に同じ商品を提供できますし、お客様目線で見ても優秀なスタッフがいなくてもいつでも同じサービスを受けていただけるようになります。。
こうして積み重なった顧客データをもとに簡単に正しい商品を仕入れたり良い接客のやり方を横展開したりし、会社の好循環する仕組みができます。
以前は10億円ほどだった年商が、コロナ禍においてDX支援を導入してから15億円に成長しました。
着物業界はコロナ禍で苦戦を強いられたのですが、むしろそれを逆手に着物屋ではお客様の事前ヒアリングなどを全て自宅で行い、家にいながら欲しい商品を探していただくというようにDXを推進しました。
これが成功のカギです。
Q3. DX支援の面白みについて教えてください。
DX支援をする中で一番の面白みは、会社が変わる瞬間に立ち会えることです。
当初、会社において経営者の方はDXに対し前向きだったのですが、中間の幹部や現場の人は疑い深く感じている様子でした。
しかし実際にコンサルを行い結果が出てくると「やっぱりデジタルってすごいです」 、「こういう働き方がしたかったんです」という声を頂いて嬉しかったです。
最初はDXに懐疑的な人が多くいる中でどう提案をして進めていこうかという難しさもあるのですが、変わっていく瞬間と変わった後の感謝をいただくとやりがいや面白みを強く感じます。
実際は現場支援なので、ソリューションを提案して「やっておいてくださいね」 と投げることはありません。
「一緒にやりましょう」というスタンスなので一緒に苦労する分信頼関係も生まれるところが良いです。
ベンダー企業さんはじめプロダクトを作る人は売って終わりということが多いのですが、船井総研は入れてもらって定着しないと感謝されないし結果が出ません。
現場の部分に関わることができるというのが船井総研ならではの魅力です。
Q4. 逆に DX支援のプロジェクトを行っていく中で困難や辛かったことはありますか?
たくさんあります。
デジタルやDXに関する予備知識がない会社にDXを落とし込むのは非常に大変です。
懸命にカバーしているつもりでも「そこから説明しないといけないのか」 、「そういう質問がくるとは思わなかった」というように噛み合いが合わないこともあります。
例えば 「パソコンってどうやって電源つけるんですか?」 という所までもフォローすることはどの案件においても大変ですし、どの案件も予想外なことがあり困難も多いです。
いかに期日通りにディレクションしていくか、フォローしていくかというところが大切で我々の腕の見せ所かなと思います。
営業DXも他のDX要素でも、結局使ってる従業員さんが幸せに感じるか、サービスを受けるエンドユーザーの方が幸せを感じるかが大切です。
従業員さんとエンドユーザーさんがwin-winの関係にならないとこちらの自己満足になってしまうので、そのあたりは大変です。
Q5. どのような学生がDXの領域に向いていると考えますか?
この質問はよく聞かれます。
「私文系なんですけど大丈夫ですか?」などの類の質問だと思うのですが、結論DXのどの領域に関わりたいか、これ次第です。
DXを使ってコードを書いてプロダクトを触りたいのか、プロダクトから生まれたデータを分析したいのか、ないしは データを使ってクライアント・エンドユーザーに対してサービスを提供したいのか、のような目的を明らかにすることが必要だと思います。
従ってどんな学生さんが向いているかは正直不明瞭です。
デジタルが全く無理で抵抗があるという人は難しいですが、デジタルをやりたいけどよくわかっていないみたいな人はかえってそれでいいと思います。
私の場合は、フロントに立ってエンドユーザー・クライアントの方にとって不明なことを分かりやすく伝えているんです。
特に私はアパレル業界の担当が多いのですが「どうしたらお客様がモノを買ってくれるのか」 という目線から「デジタルだったらこういう風にしたら良い」 とドリルダウンしてサービスを提供しています。
デジタルは武器ではありますが、それだけが武器ではないしデジタルができたからといって必ず業績が上がるわけではないのです。
例えば僕は元々どちらかと言われたらデジタルが好きなほうでしたし興味があるほうでしたが、作られたプロダクトを使ってどう業績を上げていくかということに興味を持っていたのでコンサルを選びました。
つまりは自分がどのような形で関わっていきたいのか、それには自分の強みが何なのかをしっかり分析すると、むしろ多方面での接触の仕方ができるのではないかと思います。
DXというのは非常に広い領域なので自身が何をしたいのかを具体的にすることがより良い選択につながるでしょう。
就活生へメッセージ
DXの世界に興味を持たれる就活生の方は多いと思いますが、コードが書きたかったら コンサルでなくシステム会社に行ったほうが良いですしプロダクトを触りたかったら プロダクトを作っている会社に就職したほうが良いんです。
もしコンサルをご希望いただいてその中で船井総研と考えると、デジタルに強いに越したことはないですがデジタルの世界だけで生きるのではなく、
「どういうモノが売れているんだろう?」
「どう使ってもらおう」
「どういう風にやればお客様の幸せがあるのか・従業員さんが楽にできるのか」
というところを重視しなければなりません。
世の中に出て色々な事象を知って、自分の興味があるところでもよいので「これもDXだな」 という事例をたくさん知っていくこと。
学生さんにはこれが一番必要です。
このような事例を見て「DXはすごいと思ったので、このようなコンサルがしたい」という人 の方が、なんとなくDXしたい人よりも一緒に働きたいと感じます。
実際の概念でなく事例をたくさん知るという部分は学生さんでもできる事なので、それをしっかり準備することが大切です。